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最後の西遊記第1話のネタバレと感想!新連載スタート!

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最後の西遊記 1話

3月4日発売の2019年第14号、週刊少年ジャンプに新連載がスタートした「最後の西遊記」1話のネタバレと感想です。

 

最後の西遊記のあらすじとネタバレ

 

少年は、この物語を終わらすと決めた・・・

 

パソコン画面に映る・・・

目の部分が黄色く塗られた赤い仮面をつけて、椅子に座る少女。

 

『その日、インターネットに一本の動画が投稿された』

 

『タイトルは「ガス燈」。投稿者は「テラー」』

 

『そして、映っているのは、俺の妹「杜コハル」』

 

『コハルは目が見えず、コハルの手足は冷たくて、コハルの声は・・・』

 

「はじめまして」

 

『世界を滅ぼすことができる』

 

待ちわびた春に、足どり軽く・・・!

 

鳥居へと続く階段を上がる少年。

 

小三の春、終業式の帰り。

山の上の家へと続く階段がいつもより短く感じられたのは、死んだ母に、この帽子を買ってもらった日の事を思い出していたからだ。

 

少年の脳裏に浮かぶ、ホームランの音と、母の声。

 

『見て!!龍之介!!』

 

龍之介にとってホームランはテレビの中の出来事だった。

だから初めて球場で実際に見た、人間がこんなに高く遠く球を飛ばす光景が・・・

当時の龍之介には、現実離れして思えた。

 

飛んできた球を母が見事にキャッチするのを見て、思わず「嘘みたいだ」と呟いた龍之介。

すると、母は笑顔で言った。

 

「どっこい嘘じゃあ、ありません!覚えときな、龍之介!!嘘みたいな事だって、出来ると知ってれば、全部龍之介にだって出来るんだよ!!」

 

そして、龍之介の手にホームランボールを乗せた。

 

その日の帰り、あの打者と同じモデルのバットと、『天魔屋ピーチズ』の帽子を買ってもらった。

三年生になり、スポーツ少年団に入れるようになった龍之介。

ランドセルには入団申込書が入っていて、父の署名欄以外は既に学校で書いてしまっていた。

 

階段を上がりきった龍之介の目に映ったのは、父と車椅子の少女だった。

 

”父ちゃん・・・と、誰だあの子?電動車椅子・・・。いや、それよりあの手足・・・”

 

龍之介に気付いた父が言った。

少女は父の知り合いの子で、名前は『杜コハル』。龍之介の一コ下の小二。

目と手足が不自由で・・・

 

「今日からお前の妹だ」

 

「はあっ!?」

 

家に入り、父から話を聞いていた龍之介は怒鳴った。

 

「学校行くなってどうゆうことだよ!!」

 

叩いたテーブルの上には、スポーツ少年団の入団申込書が置かれていた。

 

「俺は野球をやるんだ!さっさと署名しろよ!!」

 

座敷に、人形のように座らせられたコハル。

 

「そりゃ両親が死んだのも、体が不自由なのもかわいそうだけど、父ちゃんが連れて来たんだろ!俺には関係ねぇ!!」

 

父は静かに言った。

申し訳ないとは思っているが、自分は仕事で家をあける事が多い。

だから龍之介がつきっきりでコハルの面倒を見るしかない、と。

 

龍之介はヘルパーを雇う事や、支援学校に通わす事を提案した。

 

だが父は、「ダメだ」とキッパリ言うと、続けた。

学校にはもう話をつけてあり、勉強は自分がいる時に教えるし、ゲームも買ってやる、と。

 

さらに、今夜仕事でいないと言った。

 

「い・・・いや・・・、だって俺・・・ホームランを・・・。俺は・・・母ちゃんは俺に・・・」

龍之介はうまく言葉にできなかった。

 

「・・・おい、まだ寝てないんだろ?」

「!」

 

深夜、布団を並べて眠るコハルに、龍之介が話しかけた。

 

龍之介は、コハルが今日一言も喋られなかった事を指摘すると、父からは「喋れない」とは聞いてないと言った。

そして、自分はコハルが嫌いだし、コハルが自分を嫌いでも構わないが、自分はコハルを無視できないのだから、コハルも少しは・・・

 

と言いかけた時、コハルが体を起こした。

 

「何だよ」と睨みつける龍之介。

 

コハルは辛そうな顔でぷるぷると震えながら、龍之介の方を向いた。

 

「へ?」

 

トイレの前で、アイマスクをした龍之介。

その背中にはコハルがいて、スンスンと泣いていた。

 

「泣くなぁっ!!」

 

”何が悲しくて会ったばかりの子のトイレの世話なんて・・・。泣きてえのはこっちの方だ!!”

と、泣きながら鼻をすする龍之介。

 

『こうしてコハルとの最悪の日々が始まった』

 

龍之介は皿を洗いながら、レトルトのカレーでも「美味かった」の一言も言えないのかとコハルを責めた。

 

しゅんとするコハル。

 

ゲームが上手くいき、「どうだ!?見てたか、今の・・・。・・・って、そうか・・・」とコハルの目が見えない事を思い出し、「悪ぃ」と謝る龍之介。

 

後日、父に聞いたところ、コハルは「喋れない」のではなく、両親が亡くなって以来「喋らなく」なったのだった。

自分自身も母が亡くなりショックだったので、何となく気持ちは理解できた龍之介。

だが、無視されているみたいでイライラするので、龍之介は「呼び鈴」を渡し、必要な時以外関わるのをやめた。

 

庭で素振りをする龍之介。

一人でバットを振れば嫌な事を忘れられると思ったが、いろんな「もし」が頭から離れなかった。

『もし、父ちゃんがコハルを連れて来なかったら』

『もし、母ちゃんが生きていたら』

『もし、コハルの両親が死んでなかったら』

 

『もし、もし俺が・・・。俺が、スポーツ少年団に入ってたら』

 

龍之介は、バットを片手に仲間達と笑い合う自分を想像した。

 

チリーン・・・。

 

その時、呼び鈴の音がし、龍之介が振り向くと、縁側には呼び鈴の前に寝転がるコハルの姿が。

 

『もし・・・お前に手・・・』

 

”「もしお前に手足があったら、トスバッティングくらいできたのにな」”

 

龍之介は、コハルの体が不自由なのはコハルが悪いんじゃないとわかっていた。

だが、だからこそコハルとの日々は最悪だった。

ただ一緒にいるだけでコハルを傷つけ、コハルが申し訳なさそうにするたびに、自分を嫌いになっていった。

 

龍之介は、帽子を深く被るとコハルを背負った。

 

『コハルと過ごす一日は長く、まるで時が止まってる様に思えたが、それでもやっぱり夏は来た』

 

父の車で出かけた龍之介は、高校の前を通りかかった。

その時、軽快な球音と共に、父の車に向かって飛んできた球。

 

ボコ!

 

と、いう音がし、父の車は凹んだ。

 

「俺の車がっ!!」と、頭を抱える父に、「サーセンッシター!!」と、みんなで頭を下げる野球部員達。

 

”どっこい嘘じゃあありません!”

龍之介の脳裏には、母の言葉が浮かんでいた。

 

「・・・知ってるよ、母ちゃん。人はホームランだって打てるんだ」

 

『翌日、うだるような猛暑の日。龍之介はコハルを家にほっぽらかして、昼から学校に来ていた』

 

「えっ!?」

「リューちゃん!?」

龍之介の姿を見て、駆け寄ってくる仲間達。

 

「リューちゃん、もう病気治ったんか!?」

父は学校に、龍之介は不治の病で、外国へ入院していると嘘をついていた。

 

野球の練習に参加した龍之介。

この日は運よく終業式で、いつもより練習は長かったらしいが、龍之介には、まるで一瞬の出来事のようだった。

 

家に帰ると、コハルが吐いて、倒れていた。

 

「コハル!?」

 

コハルは熱中症になっていたが、不幸中の幸いで症状は軽く、その日のうちに病院から帰ってきた。

 

父に頬を殴られた龍之介。

父は、自分がした事の意味を考えろと言い、龍之介を蔵へ閉じ込めた。

 

星明かりさえ入らない蔵の闇に、しばらくしても龍之介の目は慣れてはくれなかった。

手を顔に近づけても見えない程の闇の中。

朝まで寝てしまおうと思ったが、いつまでたっても寝付けなかった。

 

”ここで目の見えないコハルの気持ちを知れってか?アホくせぇ・・・大体父ちゃんがあいつを連れて来なけりゃ・・・”

 

そう考えていた龍之介の耳に、音が聞こえた。

『ピシッ』

『ガサッ』

『パキッ』

 

何も見えないせいか、音や気配に敏感になっていたからだった。

 

”何分経った!?三時間くらい?・・・いやもっと経ってるよな!?”

 

絶え間なく聞こえる音に、龍之介の心臓はドクンドクンと脈打った。

 

”朝まであとどれくらいだ・・・?そもそも朝になりゃ出してもらえるのか?”

 

龍之介は、「ここはまだあの蔵の中だよな」と確認したくなり、隅に移動して壁をさわった。

だが、「今いるのは扉側の壁かそうじゃないのか」もわからなくなっていた。

そして、今自分がいるここがどこにしたって、何も見えなければ、否定ができないと気付いた。

光があれば、いない事を確認できるはずの・・・気配。

それを持つ、何か。

 

『パシッ』

 

息が荒くなる龍之介。

 

”あいつは・・・コハルはいつもどうしてるんだ!?”

”いつもこんななのか・・・!?”

 

龍之介は壁を叩いた。

 

”だってあいつはいつも、今の俺と同じで・・・。何も見えず・・・。逃げられもせず・・・!”

 

ただ車椅子に座り、床に転がるコハルを思い浮かべた龍之介。

 

”・・・いや、違う・・・。あいつはこの三か月、一度だって・・・。助けすら呼ばなかった・・・”

 

背後に何かの気配を感じ、必死に壁を叩きながら叫ぶ龍之介。

 

「出してくれえええええ!!」

 

ガゴン!

 

その時、龍之介の背後で音がし、一筋の光が射した。

振り向いた龍之介の目に、少し開いた扉が映った。

扉に向かって駆け出した龍之介。

 

蔵から出た龍之介は、その足元に倒れた車椅子とコハルの姿を見つけた。

 

「お前・・・。何で・・・。・・・その血。・・・まさか。頭突きで・・・閂を抜いたのか・・・!?」

 

額から血を流したコハルと、血のついた閂。

 

「何で・・・。だって俺・・・。今までお前を・・・。」

 

コハルは泣きながら言った。

 

「おにいちゃん、ゴメンナサイ・・・」

 

その姿を見て、ズボンをギュッと握りしめ、龍之介は泣いた。

 

『・・・俺は忘れない。初めて聞いたコハルの声を。言わせてしまった言葉を』

 

「あ・・・。ごめんな・・・。ごめんな・・・!痛かったよな・・・。しんどかったよな・・・。怖かったよな・・・!!」

 

『暗闇で独りぼっちの怖さを・・・。・・・コハルがくれた、目がくらむ程の月明かりを』

 

「ごめんな、コハル。ごめんな・・・!」

 

龍之介は月明かりの下で、コハルを抱きしめ、何度も謝った。

 

布団を並べ、横になる龍之介とコハル。

 

龍之介は、コハルに言った。

やっぱり、自分にとってこの三ヶ月は最悪だったし、今回の事もそもそもは父が悪いと思っている。

でももうコハルのことを嫌いでいたくないから、コハルを理由にして苦しまないと決めた、と。

 

シッカリと繋いだ龍之介とコハルの手。

 

そして、コハルに覚えておくように言った。

もう絶対コハルを独りになんかしない。

これからは自分がコハルの「光」になってやる、と。

 

黙って聞くコハル。

 

「お前が助けを呼べなくなって、苦しい時は・・・必ず俺が護ってやる・・・!!」

 

そして、コハルも自分の為に傷ついたり、遠慮したり、悪くもないのに謝ったりするなと言った。

 

その時、動かないはずのコハルの手が握り返してきた気がした。

 

真夜中三時。

 

ふと目を覚まし、コハルの姿がないことに気付いた龍之介。

 

その時、コハルの声が聞こえた。

隣の部屋の襖が少しだけ開き、暗闇が見えた。

 

”喋り続けてる・・・会話?・・・誰と?父ちゃんと?灯りもつけずに?・・・そもそも中からはコハルの声しか・・・。じゃあ誰と?”

 

心臓がドクンドクンと鳴った。

 

『まさか・・・』

 

龍之介の脳裏に、自分が蔵で想像した化物に襲われる、コハルの姿が浮かんだ。

 

そんな訳あるか、と否定しつつも、部屋の隅に立てかけてあったバットを手にした龍之介。

 

”これからは俺が・・・お前の「光」になってやる”

 

恐怖と闘いながらも、コハルに告げた言葉を思い出し、震える手で襖を開けた。

 

その目に映ったのは、キラキラと輝きながら、膝を抱えて宙に浮かぶコハルの姿だった。

 

目をこすり、もう一度見なおす龍之介。

だが、コハルは間違いなく浮いていた。

 

”やっぱり浮いてる!?”

 

思わずバットを落とし、コハルに近寄る龍之介。

 

”夢・・・だよな・・・?そうじゃなきゃ、こんなの・・・”

 

と、コハルの下に両手を出した瞬間、コハルは龍之介の両手の中に落ちて来た。

 

「!」

 

コハルの重さを感じ、夢じゃないと実感した龍之介。

 

その時、コハルが「う・・・」と声を出した。

 

驚いた龍之介に、「うしろ」と伝えるコハル。

 

次の瞬間、カマが飛んできて、龍之介の頬をサクッと切った。

 

状況が理解できず、思わず座り込んだ龍之介。

 

龍之介の目の前には、自分が蔵で想像した、目や口が無数にある大きな化物がいた。

 

”なんで”

”なんで”

”なんで”

”・・・ああ、そうか・・・

”これは・・・夢・・・”

 

そう思いこもうとした龍之介だったが、頬に当てた手には、ベットリと血がつき、頬からはドクッドクッと脈打つような痛みを感じた。

 

”夢・・・じゃない・・・!?”

 

「う・・・嘘・・・。嘘だ・・・。嘘だ・・・。嘘だ・・・」

 

呆然とする龍之介の脳裏に浮かぶ母の言葉。

 

『どっこい嘘じゃあ、ありません!』

 

龍之介は頬に痛みで我に返ると、コハルの足元に転がったバットを見つけた。

 

スースーと寝息を立てるコハルを見て、自分が告げた言葉を思い出した。

 

『お前が助けを呼べなくたって・・・必ず俺が護ってやる』

 

コハルのおでこの傷を見て、泣きながら謝ったコハルの姿を思い出した龍之介。

 

「・・・そうだ。・・・夢でも、嘘でもないんなら・・・」

 

龍之介はバットを強く握った。

 

『覚えときな龍之介!!嘘みたいな事だって、出来ると知ってれば、全部龍之介にだって出来るんだよ!!』

 

満面の笑みの母。

 

バットを構え、龍之介が言った。

 

「・・・知ってるよ、母ちゃん!」

 

その時、化物がカマを振りかざしてきた。

 

”人は、ホームランだって・・・!打てるんだー!!!”

 

ガギィ!!

 

龍之介のバットは見事に化物のカマをとらえ、ピタリと止まった。

 

”止まった!で・・・でも・・・”

 

だが、化物は反対側のカマを振りかざしてきた。

 

その時、突然背後から伸びて来た棒によって、激しい突きをくらった化物は大きなダメージを受けた。

そして、襖の奥へと引っ込んでいった。

 

龍之介が振り返ると隣の部屋から伸びていた棒が縮んでいき、その棒の先には父がいた。

 

「と・・・父ちゃん!?」

 

コハルを布団に寝かせると、父は龍之介の頬の傷に絆創膏を貼りながら、

本当は龍之介の準備が出来てから伝えるつもりだったのに、まさかコハルの寝言で知ってしまうとは、と呟いた。

 

そして、コハルを家に連れて来た本当の理由と、コハルの持つ能力(ちから)について語り出した。

 

「コハルは俺たちとは違う。『人類』というよりむしろ・・・神に近い生き物だ」

 

驚く龍之介に、父は続けた。

「神とは真理・・・真実。その体現者」

そして人が失った真実の一つ・・・『目に見えぬモノは確かに存在する』。

その真実を知らせる能力がコハルにはあった。

 

今倒した化物の姿は、蔵の中で龍之介が「想像した化物」と同じだった事を確認する父。

龍之介が感じた「目には見えない恐怖」がコハルには見えていた。

そしてその位置をコハルが言葉で示す事で、それが「存在する」という真実を龍之介が知った。

 

「つまり、たとえ寝言であろうが、コハルの声・・・言葉は、他人の妖怪(きょうふ)を実体化させてしまうんだ」

 

信じられない龍之介。

だが父は、いくら頭で否定しても、龍之介はもう知ってしまい、その傷も嘘ではないことを教えてくれるだろうと言った。

 

痛む頬の傷。

 

父は続けた。

もしコハルが悪意を持ってその力を使えば世界は妖怪で溢れ、人の時代が終わるだろう、と。

 

優しいコハルはそんな事はしないと叫ぶ龍之介。

今日のはただの寝言であり、事故だ、とコハルを庇った。

 

黙って聞いていた父は、その通りだと頷いた。

そして、龍之介に「ごめんなさい」と言うのにも、どれほど勇気を振り絞った事か、と呟いた。

コハルにとって言葉は力であり、たとえ妖怪の存在を示す言葉ではなくても、「峰打ち」であろうとも、平気でそれを振り回せるような子ではない、と言った。

 

「・・・今はな」

 

驚く龍之介に、父は続けた。

コハルにとって人間が「護る価値のない存在」になれば、迷わずその刃を振りかざすだろう。

故にコハルの力から世界を護るには、コハルに人間を好きになってもらうしかない。

 

「・・・つまり、愛だ」

 

「お前を愛させる為に、俺はコハルを連れてきた」

 

父の言葉に驚愕する龍之介。

 

感想

まだ三年生の龍之介に、目と手足の不自由なコハルの面倒を見させるのは、現実には無理な事だと思いました。

でも、心の葛藤を乗り越え、コハルの優しさに触れた龍之介の言葉は、とても温かくて感動しました。

コハルの、見えない恐怖を実体化させてしまう力が、これから人類にどう影響し、それを龍之介がどう抑えていくのかが気になります。

 

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